そもそも、会社が“もったいない”ってどういうこと?

大島 悠 / 合同会社ほとりび 代表

こんにちは、代表の大島です。ほとりびが目指しているのは「“もったいない会社”を、なくす」こと。その“もったいない”とは、一体どういう状態をさしているのか……? そういえばきちんと説明したことがなかったので、あらためて整理してみることにしました。

“もったいない”の正体は、ギャップと温度差

結論から申し上げると、わたしの考える“もったいない状態”とは「組織内外における情報の見え方に、ギャップや温度差があること」です。

かつてわたしは、制作会社のディレクターやライターをしていました。中小企業の広報ツールやコンテンツを制作するため、いろいろな企業にヒアリング・取材に赴く毎日を送っていたんです。

当然ながら、訪問前には必ずお客さまのことをインターネットで調べます。

公式サイト、あれば採用サイト、外部プラットフォームに掲載している求人情報、その他インタビュー記事など、検索して出てくる情報はひと通り目を通します。

で、その情報を頭に入れて、当日お話を聞きにいく。

すると……かなりの確率で、感じるわけです。「も、もったいない……!」

どういうことか。

事前にサイトなどで読んだ情報、写真やデザインから抱いたイメージなどと、実際ご本人たちの口からお話いただく内容や、実際に会ったときの印象、会社の雰囲気が異なることがあるんですよね。けっこうな頻度で。

 

▼パターンその1:事業内容にギャップがある

「サイトを見ても具体的に何をやっている会社かよくわからなかったけど、話を聞いてやっとわかった」ケース。単純に説明不足になってしまってる。

▼パターンその2:会社の雰囲気がイメージと違う

これは1回お会いしただけでは掴むのが難しいことも多いですが、よくあるのは「ちょっと古めかしいサイトで身構えたけど、実際に会社の雰囲気は明るくて若い人も多く、みんなフラットにやり取りしていた」とか。

▼パターンその3:実績があるのに表に出てない

「すごく実績があって価値あるサービスなのに、まったく情報発信していない」「実はすごい技術をもっているのに、社員にすら伝わってない」ケース。中の人はそれを「このくらい当たり前」と思っていることが多かったりします。

 

ちなみに3つとも、逆のマイナスパターンもあります。それはそれで情報の見せ方をチューニングしないと、いずれ組織にダメージを与えてしまうので改善が必要です

 

水面下の機会損失

「いや、そんなの、ライターだから気にする細かすぎる職業病でしょ……」なんて、思うなかれ。

例えば、複数社のサービスを比較検討しているお客さまが指名検索でサイトを見ていたら、「本当はあるのに発信されていない実績や技術力」が伝わることはありません。「実績が足りない」と思われて離脱される。これは絶対に可視化されない機会損失です。

また採用候補者がすばらしく充実したサイトをみて入社したのに、いざ働きはじめてみると表現されている印象と社内の実態がまるで違って、そのギャップにがっかりして早期離職してしまう。そんなマイナスの例もありますよね。これでは、どんなに採用人数をたくさん集めることに成功しても意味がありません

 

発信する情報の“チューニング”に、編集者が役立てる

こうした“もったいない”ギャップや温度差をチューニングする、つまり発信する情報の内容を見直したり、表現方法を変えたりしながら、企業が目指す方向へ、進路を少しずつ、すこしずつ合わせていく作業

「ほとりび」が編集パートナーとして担っていきたいのは、そうした領域の仕事です。

サイトやツールで使っていることばづかいを見直す、デザインのトンマナをそろえる、コンテンツの企画に一本筋が通るように監修する、説明不足の部分を補う、ギャップのある部分を埋めるような発信をする。

一つひとつをみると確かに細かくバラバラな仕事にみえますが、実はすべて共通の目的のもとに実施していることです。

進路の調整は一朝一夕では叶いません。だから、わたしたちはパートナーとして長期的に伴走するスタイルを重視しています。日々の積み重ねが大事ですからね。

(わたしたち自身も、がんばって自社のチューニングしていこうと思います)